最近に限った話ではありませんが、

意外と見えないからあまり目を向けない、

シロアリ、雨漏れが木造の住宅ではとても、

大きな被害をもたらします。

耐震性的には昭和56年、

今から42年前以前に建てられた

住宅は耐震性の低い住宅とされていて、

耐震補強対象になっています。

それ以降はというと法律的には

耐震補強がされているということになりますが、

雨漏れ等で、柱や梁、土台などが腐食している例はたくさんあります。

建築に関わっている方はよく見る光景ですが

壁の中ではものすごいことになっていることがあります。

この様な状態で耐震基準が満たされている住宅でも

地震が来たら弱いところに重みがかかり大きな被害につながります。

先日もサッシのところから水がしみ

出ているとのこと。屋根登ってみても

水分が多くみられるが雨漏れらしい形跡が見られない。

雨漏れがしている付近に点検工を

つけてのぞいてみたら雨漏れにシミが

あり下屋根からの雨漏れが確認。

カラーベストは建ててから40年間塗装をしただけ。

屋根の防水シートの亀裂から雨が多い時に滲み出てきている状態。

これは対策としては屋根の修理につながります。

そのほかにこの様な雨漏れを知らないうちに

柱を伝って、床下まで染みてゆきそこに

シロアリが寄ってきて、シロアリの餌食になってしまいます。

なぜこうなるのかというと、

年代によって住宅の工法が異なります。

現在では外壁の下には通気層というものがあり

雨水が入ったとしても家の中に入らず、

通気層の間の空気で水分が乾いてゆきます。

矢印の方向に空気が流れるために外壁ないがいつも乾いている状態

外壁がモルタルか、サイディングかにもよるのと、

20年から30年前のサイディングでは柱に

通気層がない直ばりの工法の場合に大きな被害になります。

直ばりサイディング 柱に直接サイディングが貼り付けてあるタイプ 雨がサイディングの中に入るとじわじわとしみて内部をいためます

以前にサイディング直ばりのお宅で

水漏れがあり被害がありましたがその際には

外壁サイディングを貼る前に、通気層をとりサイディングを貼りました。

若干厚みが出て部分的には見た目に

気になることはありますが、それをやって

おいたおかげで数年後に残りのサイディングを

同じ工法で改修して新築同然に見栄えも、性能も上げることができました。

こういった物も性能向上リノベーションと呼んでいます。

雨漏れやシロアリの外部からの見つけ方は基礎周りの雨の後の部分的なシミ。

何度もこれで雨漏れを見つけた経験があります。

基礎まで水が流れていると被害も大きいと思います。

また、軒裏やバルコニーの裏にペンキのシミや、

ペンキがパラパラと剥がれている場合に

内側の水分が影響していることもあります。

先日も雨漏れの怪しいところを内側から

確認したら柱等の腐食が確認できました。


改修部分もそこだけを治すことも大事ですが

柱や土台は外壁、内壁と繋がっているので、

大きな工事に繋がってゆきます。

その際にはサッシや断熱材等を

同時に施工できるチャンスでもあります。

その際にはどの様に改修して、

改修後も快適になるかも計画を

立てる様にしてゆきたい物です。

たまにはご自宅の周りをまじまじとみて、

メンテナンス計画も立てていただきたいと思っております。

気になるところがありましたら

お気軽にお問い合わせください。

井上 廣一