耐震補強で安心して暮らせる住まいへ
想定外の地震が起こる
2017年に熊本で起こった地震は驚きの連続でした。
余震と本震がほぼ同じ規模で建物を襲いました。
耐震基準をクリアしている建物でも、被害が出てしまいました。
昭和56年の6月に耐震基準ができたため、それ以前の住宅は耐震性が確保されているのが少ない状況です。
諦めるしかないのかと思われますが、今の基準にできるだけ合わせることで、耐震性を確保することができます。
熊本で起きた想定外の地震も二度と起こらないとはだれも断言できません。
大切な家族を守るために、耐震設計を取り入れて、安心な家づくりをしてゆきましょう。
同じ建物で耐震改修をした右の建物と耐震改修なしの建物を同じ地震を同時に起こさせた前後の写真です。
右側 耐震補強済み
左側 耐震補強無し
同時に地震発生装置で地震を起こさせます。
提供元:立研究開発法人 防災科学技術研究所 E-ディフェンス
二階の瓦屋根は重い屋根のため耐震性の少ない建物は屋根の揺れに負けて1階の部分が倒壊してしまいました。
屋根の瓦を下すことでも耐震にはとても重要になります。
提供元 : 国立研究開発法人 防災科学技術研究所 E-ディフェンス
この写真は1階の開口部が大きいために、二階の重みで1階がつぶされてしまった建物です。
このような状態では逃げ出せることもできないので、
地震後でも命を守れる耐震改修をご検討ください。
1階が押しつぶされて倒壊した住宅
(新潟中越地震)
提供元 : 首都大学東京 土質研究室
地震で想定される災害を知る
地震を感じたら、慌てずに、まずは身の安全を確保!
1. 家庭で屋内にいる時
家具の移動や落下物から身を守るために、頭を保護し大きな家具から離れて丈夫な机の下に隠れましょう。
屋根からの落下物等の危険もあるので、慌てて外に飛び出さない様にしましょう。
料理や暖房などで火を使っている場合にはその場で火を消せる時には火の始末、火元から離れる時には無理に火を消しに行かない。
扉を開けて避難路を確保します。
2. 屋外にいる時
ブロック塀のや自動販売機は倒れてくることもあるので、近づかないようにしましょう。
瓦屋根は地震に弱く頭上から落ちて来る場合もあります。
ビルの壁、看板や割れた窓ガラスなどの落下に注意して、建物から離れましょう。
3. 防災セットの準備
実際に災害にあった方の『これが欲しかったをまとめて見ました。
- とにかく明かりが欲しかった。停電が続く中、電池も切れて夜の移動などが、大変でした。手動発電できるタイプのLEDライトなど準備をしておきましょう。
- 水や乾パンなど家族分の確保しましょう。最低三日分の食料は必要だと言われています。
- トイレや衛生用品、日常に使っている薬など準備できるものなどあれば、チェックリストを作成しておきたいですね。
食料品などは賞味期限等もあるので防災の日などにチェックして新しいものに入れ替えなども用意しましょう。
耐震改修工事
T様邸、耐震リノベーション事例
はじめに解体工事から。
耐震工事は家全体で、バランスを考えて行います。
その為部分的に補強をする場合や、全体の壁等を剥がして新築同様のスケルトンリフォームをする場合もあります。
天井や、壁、床を取り払い骨組みだけにして、ここから、柱や土台、梁などを金物で固定したり、筋交いを入れ直したりすることで、耐震性能を上げてゆきます。
この時に電気配線等を行なっておきます。
電気配線が筋交いなどに干渉しない様にチェックをしてゆきます。
水道や、ガスの配管ども事前に確認をします。
シロアリ消毒、防腐処理
1回の土台、柱、筋交いなどに基礎から1Mの高さにシロアリの消毒兼防腐処理を行います。
耐震の考え方はいくら筋交いを入れても、金物を取り付けても結露や、シロアリからの被害で木材が腐ってしまったら意味がありません。
意外と隠れてしまい、わからなくなりますが、しっかりと塗布します。
ここからは耐震の大本命。
筋交いを取り付け、梁や金物を新たに取り付けました。
金物と、木材を専用のビスで取り付けることで、地震の時に外れなくなります。
これは耐震の診断をした後に補強計画をする際、どこに何をつけるかの設計図を元に大工さんんが取り付けてゆきます。
金物は部位や働きにより形や、大きさ、ビスの数など、設計図通りに取り付けてゆきます。
柱に数字が書いてありますが、これは図面の中での数字を書き写し確認をする時に間違えがない様に印をつけて、正しい施工を行なっています。
金物などがついたら断熱材を充填をして隙間がない表に工事用のホチキスでシートを止めてゆきます。
梁から土台まで隙間をなくす様に埋め尽くします。
断熱材を充填したところにベニヤ板を貼り付けます。
この際に専用の釘で釘の感覚を150ミリ間隔で正確にとめてゆきます。
釘がめり込みすぎない様に確認をすることも大切なことなのです。
このベニヤで面として柱と梁と土台をつなぐことで横揺れから柱などつなぎとめる役割をします。
耐力壁と呼ばれるものです。
耐震の下地処理を施し、電気配線や、水道ガスなど配管をつなぎます。
耐震の指定がない壁では耐火ボード等を貼りクロスの下地を作りその上にクロスや仕上げのキッチンパネルなどを張り仕上げてゆきます。
新築同様の性能と内装になり、リフォームでもここまで綺麗になります。
耐震と断熱などを取り入れて、安全で安心な住まいづくりができました。
耐震補強で安心して暮らせる住まいへ
耐震改修の流れ
耐震の不安を取り除き、現状を確認をして安心した暮らしを取り戻しましょう!
2. 予備診断
図面がない場合などもありますのでその時は遠慮なくお伝えください。
耐震診断は、まず現状を調査します。
建物がいつ建てられてどの様な工法で建てられ、図面等があれば、図面等を確認して、図面と現状が同じかなど、資料の収集等を行い、耐震診断の準備をします。
3. 現地調査
次に現地調査を実施し、その結果から耐震性の検討・評価を行います。どのような調査を行うかについては、建物の規模・重要度、調査の可否などを考慮し、診断レベルに応じて診断者が適切に設定します。
耐震診断実施後は必要に応じて耐震補強案及び概算工事費等を検討します。
お客様とのコミュニケーション等を重視して進め方をご相談させていただきます。
4.耐震補強工事スタート
接合部の補強や壁の補強、劣化した部材の交換等をします
補助金等を使用する場合は、現場の写真等を整理して書類等の作成を行います。