経営者塾の最終回

初めての鹿児島

日本一の工務店、シンケン視察

昨年の7月から参加させていただいている経営者鍛錬塾。

全国から工務店の経営者が経営の全般を学ぶ会。

日々住宅の仕事をしていると現場、

お客様対応が中心になり、

経営を考える際に自分の少ない経験でしか

物事を考えられないと感じていました。

今回は最終回になり、鹿児島のシンケンさんにお邪魔しました。

シンケンさんは日本で一番と言われている

優良工務店さんで、スタッフ含め100名ほどの

大規模な工務店さんがどのような家づくりをしているのか?

どんな考え方をしているのかを、

現地での一泊二日の見学会です。

まずは、シンケンさんの建てた家だけで

集落ができている場所の見学から始まりました。

シンケンさんの物件は全てデザインから設計まで、

自社でおこなっており、特徴なのは太陽熱を

屋根で集めて集熱し、その温まった熱を

床下に送り足元から暖かい、温熱環境になっています。

 

冬の空気の流れ エアコンなどなくても太陽が出ていればその熱を家中に送り届けることができるシステム そよ風

そよ風の仕組みはこちらから

エアコンと違い包まれるような暖かさを感じられました。

夏は暑い空気をセンサーが感知して外部に

排出するので、夏の暑くよとんだ、不快さもなく、

屋根から室内の空気等を常に循環する事で、

結露なども起こりにく高耐久の建物になっています。

その背景があるために内部の印象は無垢の

床を中心とし、土地の背景を、とらえて外と

中の空間を繋ぎリビングだけのくつろげる場所ではなく

北側のキッチンや、風呂場、廊下などにも

外部の外構の植栽の緑や、森、桜島など地形を

読み取った窓の配置ができています。シンケンさんでは

間取りではなく窓取りと呼び設計には大切にしているのです。

東側からの写真東南の大きく開口した窓 サッシは引き込み土で開放感あふれる窓になっています。
その窓の内部は窓枠のところに腰掛けられる様になっていて太陽の日差しを楽しむことができます。
写真の撮り方が良くなかったのですが、窓の向こうは一面の畑、もう少し左には桜島が毎日家の中から見えるリビングなのです。
こちらは家と離れを結ぶ通路になっていますが窓から見えなかった桜島が少し見えているのわかるでしょうか?初めからこの眺めを得るための設計なのですね。
大きな屋根は太陽からの集熱をするための屋根裏を子供部屋として仕切らずにさまざまな場所が居場所になっています。
意味のない窓はない。シンケンが考える間取りではなく窓取りに重きを置いている。この家にはカーテンが一つもないんですとご主人が教えてくれました。
キッチンの北面の窓。通常北面には大きな窓は寒さを感じてしまうので避けがちですが太陽熱の集熱システムのおかげで開放感たっぷりのキッチンができています。ちなみに天井高は2200ミリ通常の住宅よりも20センチも低いんです。低さを感じない設計も見どころ。
窓にはカーテンが一つもないというのも、外からの視線等を考え尽くして植栽や程よいフェンス等で庭作りと家づくりを同時に考えている素晴らしい設計。

言葉にするとうまく表現はできませんが、

前日に珍しく雪が降った寒さの中でしたが

薪ストーブの暖かさが家中を循環して

大きな窓でも寒さを感じないとても気持ちの良い空間でした。

スタッフさんの話を懇親会で聞かせていただきましたが、

外構の植栽、玄関までのアプローチも

スタッフが修正をして納得ゆくまでやり直すという徹底ぶり。

驚いたのは注文住宅でありながら、その熱心さにお客様は

シンケンさんに全てお任せしますと

言われる方が多と言われているそうです。

並んでもお願いしたい工務店なのです。

こちらは住宅展示場内にあるシンケンのモデルハウス。 20年近く経っているのに古さを感じさせないことが素晴らしい。
和室の照明が少なく窓からのあかりが際立っています。窓と灯りの組み合わせなども考え尽くされている設計なのです。
こちらも太陽熱を集熱したダクトを床下に落としているダクト。ショールームなので透明にしてある様です。
暖炉を囲ってリビングでくつろぐ。吹き抜けも太陽熱のおかげで、暖炉の温まった熱を天井付近にあるダクトが吸い込みまた床下に循環させる。室内も家も快適長持ちの工夫がここにある様です。住んでみたくなりませんか?

しかしそれまでにはお客様が生活をする際の

不安ごとなども、キッチンや洗面などの収納方法などまで、

立体図面と、写真などのわかりやすい資料が

用意されており、図面なども職人さんや

お客様にも伝えられるようなわかりやすい資料を

見せていただき、感心させられることばかりでした。

2日目には座学でシンケンの社長の迫社長の

仕事や経営に対する考え方を常に書き留めているメモなど、

解説をいただき、独自性をもち、目標を掲げ、

それを仲間に伝えて繰り返してゆく事の

大切さを教えていただきました。

流れに乗るのではなく、自分で考え、判断し進めてゆき、

失敗は必ずあるのでそれをクリアして次の課題に向き合う。

失敗を責めずに避けずに前に進む。

当たり前のことですが、自分の過去と現在と

未来を捉えて、スタッフと共有して知恵を出し続ける。

そんな大切なことを改めて教えていただきました。

今回で経営者鍛錬塾は終わりますが、

5年後の経営目標に向けて、

チャレンジしてゆきたいと強く感じた会でした。

主催していただいた新建新聞や塾長を務めていただいた

オーガニックスタジオの相模社長、

埼玉の小林建設の小林社長、

横浜のあすなろ建設の関尾社長、

そして今回のシンケンの迫社長と

それぞれのスタッフの皆様には多大な

ご協力を頂き感謝しております。ありがとうございました。

左から新潟、相模社長、サレックス野辺理事、シンケン迫社長、埼玉小林社長、横浜あすなろ建築工房 関尾社長 ありがとうございました!

一棟でもお客様の幸せな家づくりができるように

スタッフと一緒に自分たちが出来る事を

進めてゆきたいと強く感じました。

尊敬する迫社長と緊張気味の井上。^^;

いつの日かシンケン視察の懇親会でお借りした、

みかんの丘の様なショールームが持てる様に

頑張りたいと思いました。

シンケンさんの社員研修やお客様イベントなどを行う壮大な店舗 前日に降った雪も相まってとても素敵な会場での懇親会を行いました。

雪景色の桜島もとても綺麗でした。

見る角度によると富士山に似た形。黙々と煙が出てるのが普通の桜島だそうです。雪景色で雄大な姿を見せてくれました。

久しぶりの飛行機も緊張しましたけど

無事に帰って来れてホッとしてます。^_^

さっスマイルも一歩前へ!

井上廣一